白衣をきて金剛杖を持つのはなぜ?
   
  

 以前にもこちらでご紹介させて頂きましたが、お遍路さんの正装は、白衣・手甲・脚絆・さんや袋・輪袈裟・菅笠・金剛杖・念珠・鈴などを身に着けます。 それは、棺の中の死者と同じ装束です。

  四国遍路は、死装束をつけたお遍路さん自身が死霊となり、他界である聖地四国霊場をめぐる滅罪の旅だからなのです。

 

  金剛杖は弘法大師の分身といわれる大切な道具です。上部は五輪塔婆(※)の形になっていて、上部前面には
  「空(キャ)・風(カ)・火(ラ)・水(バ)・地(ア)」の梵字と
  「同行二人」が記されています。

  遍路行の信仰は、お遍路さんそのものが弘法大師となり、即身成仏するという信仰が秘められているので、遍路の途中行き倒れたら卆塔婆になるといわれています。

 


※五輪塔(ごりんとう)・・・
 密教で説く五大を表す五つの形から成る塔で、下から 
 ・大地の地輪(四角)
 ・水の水輪(円)
 ・熱と光の火輪(三角/屋根の形)
 ・空気の風輪(半月形)
 ・虚空の空輪(宝珠形)
 の順に積み上げ られ、供養塔・墓標などとされていました。
 五輪塔は五輪を供えている塔婆なので「五輪塔婆」ともい
 われています。

 

 




 

     
     
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