四国八十八 輪袈裟をかける
   
  

 お遍路の旅への出発の時、白衣を身に纏った首元には、輪袈裟がかかっていることでしょう。 

 お遍路さんは霊場を巡る修行者でもありますので、法衣を身に着けることになっておりますが、それで巡拝は大変ですよね。 そこで、この輪袈裟の登場です!

 輪袈裟は、幅6センチメートルぐらいの輪状の袈裟で、首にかけて胸に垂らす長方形の布です。 ご存知の方も多いと思いますが、袈裟を簡素化したもので、お坊様の外出用法衣とされていました。 巡礼の旅に適しているので、用いられるようになったといわれています。 

 注意する点は、簡素化されているとはいえ袈裟(※1)の一種ですので、食事中やお手洗いの際には、首から外さなければなりません。 お遍路の道中では、輪袈裟がぶらぶらと揺れてしまったりもするので、輪袈裟留めがあれば便利かもしれませんね。

 

 

※1 僧侶が左肩から右脇下にかけてまとう布状の衣装のこと

 

 

 




 

     
     
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