巡拝の際、よく見かける数珠。数珠の起源は、古来ヒンズー教のバラモンが儀礼用に用いていたものとされており、現在もヒンズー教徒の間で用いられています。日本に伝わったのは天平8年(736年)、天竺僧の菩提仙那が来朝した際の、天皇への献納品の一つであったと伝えられているそうです。
数珠の呼び名の由来は、お経を読む際、回数を玉で数えながら読む為に用いられたことからだそうです。念誦(ねんず:経文を心に念じて読むこと)する際、数を記憶するために用いられていたことから、「念珠」とも呼ばれています。どちらで読んでも正解です。
珠の数は108個が基本で、除夜の鐘と同じく煩悩の数を表しています。 念珠の種類は、経典によって異なりますが、真言宗では、108珠を本連(ほんれん)、54珠を半連(はんれん)、27珠を四半連(しはんれん)と呼んでいます。
念珠の寸法は、108珠の本連をひろげて伸ばした状態で親玉から親玉までの長さを指します。 珠の説明はこちらから
・8寸 (約24cm)
・尺寸 (約30cm)
・尺2寸(約36cm)
・尺3寸(約39cm) ・尺6寸(約48cm) ・尺8寸(約54cm)
・2尺(約60cm)
宗派等で違いもございますが、基本的には女性用は8寸、男性用は尺2寸をが多いようです。
合掌の際は、右は神の手、左は人の手とされ、左手にかけます。合掌時以外に持つ際は、房を下に垂らし左手に持つか、左の手首に下げます。ネックレスのように首からさげるのはマナー違反となりますのでお気をつけください。
数珠は、巡拝など以外にも、持っているだけで魔除け厄除けとなり、また福を授かると言われています。
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