四国八十八箇所霊場の第十一番札所は、藤井寺(ふじいでら)。徳島県吉野川市鴨島町飯尾にある、本尊が薬師如来の臨済宗妙心寺派の寺院です。十番札所から約9.1Kmのところにあります。
弘法大師が三方を山に囲まれた幽すいな霊地に心ひかれ、42歳の時に厄難を除くために、自ら刻んだ薬師如来像を本尊とし、開基したと伝えられています。
藤井寺の名前は、八畳岩の上に護摩壇を築き金剛不壊の道場とし、17日間護摩修法され、五色の藤を植えたことに由来しています。
平安時代は真言密教の道場ととして栄えていましたが、天正年間にに長宗我部元親の兵火で焼失し、寛永年間に再建されましたが、天保2年に再び焼失してしまい、延宝年間に臨済宗の南山禅師が入山してお寺を再建されました。 この時に宗派を臨済宗に改めました。
藤井寺は、何度も兵火や火災にみまわれましたが、薬師如来は無事だったことから、本尊は「厄除け薬師」として親しまれており、国の重要文化財に指定されています。
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