四国八十八箇所霊場の第四番札所は、大日寺(だいにちじ)。徳島県板野郡板野町黒谷にある、本尊が大日如来の、東寺真言宗の寺院です。三番札所から約5kmのところにあります。
人里はなれたこの地、三方を山に囲まれ、人々から黒谷と呼ばれていたことから黒厳山(こくがんざん)とし、俗に黒谷寺とも呼ばれています。
大日寺は、弘法大師がこの地での修行中に大日如来を感得、一刀三礼して大日如来像を刻み、これを本尊として創建したと伝えられています。大日如来は、真言宗で「宇宙の中心、最高の仏」とされています(梵名は「マハーヴァイローチャナ・タターガタ」)。そのご本尊像は1寸8分(5.5cm)の小さな像であると伝承され秘仏であるため拝観することはできません。
また本堂と大師堂をつなぐL字型の回廊には、西国三十三所の木で造られたという三十三体の千手観音像が安置されています。江戸時代の明和年間(1764〜1772)に、大阪の信者が奉納したものだと言われています。(見応えがあります!)
この寺の山門は朱塗りで下は角柱、上は丸柱という変わった設計で、県下最古といわれる那東の板碑があり、五梵字を浅く広く刻んであります。
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